「負動産時代」朝日新聞

朝日新聞出版

以前一度読んで再読。
不動産流通の現場にいる者としては、首肯できる部分とそんなの関係ねえ!的なところが分別されおらず、問題の切り取り方に疑問が残る。

 

朝日という超優良企業のお勤めの人がまとめているので想像もつかないだろうし、アマゾンの書評などもにも、不動産というかマンションなんてローン組んで買うのはバカみたいに書いてる人もいる。
住宅販売の現場にいる立場でいえば「あんたら住宅と不動産の区別もできてないアホだね」ということ。

住宅は家で、不動産は土地っていえばわかってもらえるかな。
マンション買う人は土地買ってるイメージないと思うのね。「住む」所を買ってるのだと思う。
建物は減価償却ある点で不動産じゃないのよ。行ってみれば耐久諸費財。

「住む」ところは生きていく上で必要だし特に生き物としての基本として繁殖するうえでは必須だと思う。かなり原始時代でも洞窟にすんだりして雨風や獣から身を守る必要があったわけで、赤ちゃんがいたりこれから出産という無防備状態の母子には「巣」が必要。

そこは別に自分のものでなくてもいいわけだけれど、残念ながら人間社会ではツバメの巣じゃないんで借りるにしても費用は掛かります。
借りている以上費用が払えない事態には備えなくちゃいけないので「購入」しちゃうんです。現金で買えれば一番いいけどそうは簡単じゃないので生命を担保に保険入って万が一に備えて買うわけ。

そこで生産するのは人間だけだから(そうでもないかもしれんが)使う人の世代や要請が変れば建替えたり放置して朽廃していく。
マンションにても、土地価格と建物価格で別々に算出して査定するよね。(え?相場でみてるって、そうなの?)

住宅の問題と不動産の問題は別なのだ。
今後余って問題なのは住宅であって不動産ではない。

温暖化で熱帯の様になってきてはいるが、日本の土地は比較的温暖で作物は育つし、何より比較的容易に水が得られるという意味で世界でも稀有な土地なのだと言いたい。
勿論自身は多発するし火山も多い、台風もたくさん来るし津波だって来る。それでも気温50度なんてならないし、雨が半年降らないとかもないし、たいていの土地は春になれば草が芽吹いて緑にあふれる国土に恵まれている。

本書では不動産を利用して「不当」に利益を上げる業者が大多数で、過剰なローンを組まされたり、不当な価格で土地をつかまされたりしないように注意喚起してる側面もあるようだが、それは人のすることで不動産の問題ではない。

また、登記制度の不備による土地の継承の問題にも両極端のケースで紹介しているが、それも相続登記制度の問題であって、最近は改正の動きも活発でおそらく問題は徐々に解決していくだろう。
個人的には、もしこの動きが活性化していけば、固定資産税の回収も進み、場合によっては固定資産税の物納が制度化され国有地が増加する可能性もあると思っている。

それ自体は決して良いこととは思わないし、それ以前に現在の都市計画法・建築基準法などを筆頭とした住宅が足りない時代の法律を順次開始して。不動産の利用を本気でかつ整然と行うことが喫緊の課題なのだ。

残念ながら不動産の仕事を単に利益の大きい仕事と思って参入している、志の低い業者が多いのも事実であるが、規制の大きい業種だけに本来は国政レベルでもっと議論すべきことであって、皮相的な観点・解決の指針検討も行わない立場での批判はずれているとしか思えない。

もう少し取材を深めてから公開すべき内容ではなかったかと思う。

2019/09/08

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