不動産市況考察 2020年9月


「都道府県地価調査」の結果が出た。
国土交通省「令和2年地価調査の結果概要」
7月1日までの調査なのに、冒頭で新型コロナウイルス感染症による影響を上げているのは注意を引いた。
アベノミクスと煽っていた景気拡大が終了したのは2018年10月と認定したのだから、本来そっちが主要因だろうと思う。
国内で諸々の自粛が始まったのが3月後半なのにそう短期で地価が下落したって調査は信用できなくなるのであります。
実態としてはアベノミクスによりミニバブル的な様相を示していた地価が実体経済の悪化に伴い上昇鈍化、ないし下落に転じたとみておくべきだ。
実態としてレインズレポートなどで見てきた価格水準は、4月5月の取引数の大幅な減少による成約価格の低下は見られたものの、強力な財政出動があった上に、困窮している層に有効に届いたというよりも、結果的に株式・不動産の価格の維持につながっているとみている。
通常100兆円の予算が160兆円である。
ソーリが間抜けな顔で「お金をグルグル印刷して」と宣わったのは何年前だったか、今計らずもウィルスがその状況を作ってしまった。
需要がないところに財政出動で過剰流動性になればインフレになると判断するのはおそらく正常だろう。
上期は何とか金融危機まで至らずに過ぎた。
飲食業や旅行業あらゆるところで需要が大きく落ち込み売り上げが落ちている。世界中で新自由主義的傾向の中で格差が拡大した状況下では何が起きてもおかしくない気がする。
商業系の不動産は下期大きく下落する可能性は否定できない。
同時にそれは金融機関に下期の損失処理を迫るかもしれない。
常識的な判断をすればCOVID19への対策が来年中に完成するとしても需要の本格的回復は2022年以降になるだろう。
そのうえ悪いことに蝗害・天災の発生が著しく極めて不安定な状況に陥っている。
いま、時が来たと感じて買いに回っている層は足元をすくわれかねないのではと危惧している。
今月はレインズレポートの分析ではなく肌感覚で記した。
下期に大きな混乱がないことを祈りたい。
2020/09/30
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