
数年前から、関わっている案件がひと段落した。
元々は、隣り合って兄弟が買った土地なのだが、昭和30年ごろのまだ混乱が残る時期のことで、道路もあやふや、そのまたとなりの土地との境界もあやふやという、今では考えられないような適当な売買の案件。
兄弟の土地の隣地からは裁判を起こされて、周囲も含めてガタガタあって何とか境界が確定してそこ一応片付いていました。
おかげで公図と測量図諸々と現況が全然あっていないパズルのような状況ではあります。
道路に関しては、赤道があったのですが、そこは兄弟の土地の隣の先代が、不法占拠して建物増築、通行できなくなってしまっているので、もともとの家の間の通路がいつの間にか「私道」として建築確認もおりまくって、行政に確認したら赤道は廃道してないので、みんなで付け替えて下さい的なもう勝手にしてくれ対応されていて、不法占有者は私道とはいえ2項道路で駐車できませんよとか言っても納得しないうえに、2項道路によその車は通さないという強欲でしかも赤道上の占有もやめないという傍若無人なカオスのような地域の話です。
いわばかかわらないほうが良い案件なのですが、諸々あってほぼ当事者レベルで関係してしまっています。
数年前に兄弟の一方の息子(相続人)が土地を売却してそれはそれで大変だったのですが、今は他の方が無事住んでいるし、まあ役に立ったかなと思っていたのです。
もう片方の兄弟も相続があって、いずれ処分したいとのことだったのですが、建物が一部売ってしまった兄弟の土地の残り(なんでそうなるかは省略)に建っていて、売却するとなると共同作業にならざるを得ないという、もう勝手にしやがれ見たいな状況だったのです。
当然売却するとなると、予定価格があって費用もあるので、どの程度で分配するか事前に協議するわけです。
これが全くまとまらない。
両方知己である私としてはどうにもならないし、客観的にみて着地点はそこしかないと思っても、兄弟のそれぞれ相続人で親戚ではあっても距離はやや離れてきているし、それぞれに係累は出来ているし、利害は完全に相反なのであります。
結局、当面処分しないことになってある意味ほっとしてるところです。
土地の価値がよほど低くどうでもいいような場合は別かもしれないが、たとえ兄弟であっても使用貸借でなあなあ的に土地を利用させていると、お互いにいつかは相続が起こるし、代が変れば疎遠になっていくことも当然で、親しい間であってもそのような場合は、きちんと契約書をまいておくなど、注意が必要です。
別な案件では、姪御さんに無償で貸していた土地がいつの間にかその婿さんの賃貸借地に変化していたという(貸主から見て)恐ろしい事態もありました。しかも建築確認と公庫融資の土地は貸したと思った土地の範囲を大きく超えて、本人が処分しようとした土地も含んでいてその借地権を主張されるという悪夢のような話。
坪単価は都心ほどじゃないけど200万円くらいだったので数千万円もぎ取られた形ですね。
善意に人ばかりじゃないという見本のような話でした。
親族間であっても土地に関することは専門家の意見を聞いて将来のトラブル防止を意識したほうが良いですな。
2019/11/12
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