不動産市況考察 4

住宅用不動産市況の風向きがエンドユーザーの間でも完全に変わったように感じる。

おそらく、今回の安倍内閣の変わり映え無さに象徴される実態が、エンドユーザーの間でもこれまで以上に実感されて、しばらくの間不動産需要は落ち込んでいくように思える。

第2次安倍内閣登場に伴い「アベノミクス」とかいうよくわからない経済政策が続けられてきて、今回の改造でも基本的には変化がない、というか打つ手が見当たらないという状況がはっきりしてしまった。

不動産を軸に経済を考える場合、鑑定基準の示す通り「土地」と「資本」と「労働力」の組み合わせが経済活動の要素になるとすれば、それぞれがバランスよく拡大していけばおそらく大多数の人にメリットがあると思う。

円安誘導によって、輸出産業に恩恵を与えてトリクルダウンさせるなどという夢のような善意に満ちた社会であればよかったのだろうが、残念ながら当初からその前提に無理があるのだから継続すればするほど歪みが増大してしまう。

善人で明日食べることの心配などしたことのない幸せなソーリ夫妻には思いも至らぬことだろうが、多くの人々は、自分が保険に入って(つまり労働力を失えば不動産を得るすべがないということ)住まいを得る。住まいは衣食と比べてもその重要性は高い。
無宿者・ホームレスなど言い方は変わっても住まいが無いと社会的に大変苦労するのは言うまでもない。賃貸であってもそれは同じだ。

今回の内閣を見ても全く変わり映えしない印象である以上、政策もおそらく変わらない。
3要素のうち、労働力のみが取り残され、むしろ外国人による低賃金労働力の導入などという大愚策を強行しようとしているのを見れば、多くの人は「ああ給料は当分上がらないな」としか思わないだろうし、収入も増えないの高齢化に伴って負担のみ増加する(消費税は必ず上げるらしい)のでは、子どもを持ったり、新たに不動産を取得する気になるはずがない。

いま、やらなくてはいけないのは「資本」と「土地」をすでに保有しているクラスタからの富の移転にによって、多くの人の負担感・不公平感・閉塞感を打破することしかないと考える。

野党も自分のなめの言い間違いとか看板なんぞどうでもいいことやっていないで、政権に対してまともな対案を出してほしいが、能力が無さ過ぎる。

土地は「労働力」と「資本」どちらもなければただの「空地」でしかない。
この無策が続けば日本中「空地」になる日もそう遠くない気さえしてくる。

ユーザーは自分の問題として全体というより自分の利益の最大化を計るから、政策・制度設計を間違えた状況を改善しなければ、誰も得をしないまま経済全体が沈没する、そんな雰囲気を結果的に反映して冷えていくのではないだろうか。

平成の終わる年はなんとなく激動があるような気がしている。

2018-11-08

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