約ひと月ぶりに父が入所させてもらっている特養「しょうじゅの里三保」に行ってきた。
先日誕生日で満84歳になってしまったので仕方なくお祝いでも言ってやるか、ということと、母が弟からお祝いをいくばくか預かっていたので渡すことが目的だ。
ところがどっこいついたとたんに
・入れ歯洗浄剤が切れそう(楽にひと月分くらいある)
・電動歯ブラシの替えブラシがなくなったので買ってこい(国内での入手はもう困難な古いものでアマゾンにしか見当たらない)
・口腔洗浄液(つまりモンデミンです)がなくなりそうだから買ってこい(大びんで2本まだある)
・弟からのお祝い以外に小遣いもっとよこせ(ほとんど必要なものは送っているので床屋代くらいしか現金の使い道がないのだが)
・自分の若いころの写真があるはずだから探してもってこい(父は事業で失敗して自宅は30年前に一度処分してるのでそんなものどこにあるか誰も知らない)
脳梗塞で言葉が不明瞭だから聞き取るだけでそりゃ大変。でもどれも客観的に見ればどうでもいいことばかり。
流石に温厚な私も切れました。
私だけでなく母も切れ気味。
もともとものすごく自己中心的な父であったが、入所して意思疎通がうまくいかなくなり、かつ自分で買い物にも行けないとなって、その傾向がより顕著になっている。
でかくて自分の意向がはっきりある赤ん坊のようなものだと思った。
母親なら赤ちゃんにはかなりの部分まで我慢して(時には我慢できなくなる場合もあるようですが逆にニュースになるw)対応するのでしょうが、父親に怒鳴られてまで彼が快適に過ごすための作業をする理由をみつけるのは、自分には難しい。
施設の方には本当に感謝しても感謝しきれない。
帰りの車中で、母が施設の方も仕事だからできるんだよ・・・とポツリ。
確かに身内を自宅で介護することになって、今の父のような状態であれば相当に厳しい気持ちになるだろう。
長寿は良いことかもしれないが、心身ともに健康であればこそだ。
母の友人の男性は風邪で寝込んで(私が救急車呼んだ)そのまま1週間で亡くなった。
自宅マンションの3軒隣の男性はマンションの総会に出ていた翌日自宅で亡くなった。
お二人とも直前まで「健康」でいらした。というか、どちらかというと体の調子が悪いということを言い訳にしない方々でした。
心が健康だったのだろう。
おそらく身体能力の衰えや機能の低下を言い訳にしだすと「老人」になっていくのだ。
父を見てると、いろいろな面で体の不健康を言い訳にしてきたように思う。
自分ももう50台半ばでそう遠くない時期に老人になる(今は一応違うと思ってる)
せめて心は不健康にならぬよう毎日過ごさねばと思った日なのでした。
しかし施設で殴りつけずに済んでよかったです。