相続等訴訟になる土地案件に関して

高裁

By 663highland – Own work, CC BY 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7005829

 

数年前から、ビジネスパートナーの案件で係争になっている案件のの処分のバックオフィス的な業務をしています。

 

具体的な内容はここでつまびらかにするわけにはいかないのですが、相続税の課税限度の引き下げ、路線価の都市部の上昇など、普通の家庭であっても、今後問題になることもあるかと思いますので、当事者でない立ち位置で感想を書いておきます。

 

 

このところ立て続けに扱っているのは、保有している資産の一部が底地である場合です。

 

底地とは土地上に借地権者が存在している土地ですが、相続時財産の評価としては路線価によって借地権割合が決まっていて、通常都市部では路線価の60%とか70%が借地権、残りが底地権です。(使用貸借と底地権者が思っていた案件で時に及んで親族が借地権主張というケースがありました、怖いですね~((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル)

 

 

仮に底地権の土地で路線価 100万円/坪 借地権割合70%の土地 が100坪の場合相続財産としての評価は3000万円です。もし所有権で同じ100万円/坪の土地を100坪持っていたら 10000万円ですからその差は大きいです。

 

 

さて、被相続人がそうした土地をいくつか保有していて相続人が複数いる場合、どのように分割するかはかなり難しい問題です。

法定相続人が子で3人、上記2か所の土地と現金 2000万円が相続財産だとすれば、相続税課税財産は15000万円、課税額は残念10000万円超えてますので30%-700万円で2360万円。公平に負担するとすれば相続人一人約780万円ちょっと。

 

 

現金が2000万円あるし相続税の納付は問題なさそうです。で土地2か所をどのように引き継ぐか分割協議するわけです。底地は評価が低いけれどとりあえず賃料は入ってくるし、もし借地権がなくなればいきなり資産価値は大きくなります。所有権であれば譲渡も比較的自由ですし、使用収益するにしても用途はフリーハンドです。土地がアンバランスで2か所、相続人が3人。簡単にはまとまりませんが、分割協議は期限がありますから何とかまとめなくてはいけない。

 

法定相続分での共有登記にしておくか・・・となるケースが多いのではないでしょうか。

 

 

なんといっても血を分けた兄弟ですから共有の財産であっても仲良く収益は分けてとりあえずはうまくいっていってめでたしめでたしのはずが、裁判にまでなってしまい収集がつかなくなってしまって、私の目に入ってくるわけです。

 

 

元々、底地権と所有権の土地に関する路線価の評価の差は、あくまで課税の為の差であって、実務的な取引の上では、借地権者が同意していない底地権は実勢価格に対して10%くらいしかない場合がほとんどです。路線価が時価の80%とすれば路線価底地権価格は時価の24%と2.5倍もの差があります。

 

 

共有財産ですから、共有者の一人が処分して現金化したいとか、次の相続が発生する、あるいは共有者のパートナーの意向などにより、共有者間の関係が崩れると底地権は見方によって大きく評価が変化してしまうため、極端に見解が異なってしまうことが起こり得るのです。

 

極端にモデル化して上記の例に当てはめると、底地の権利は所有権の土地の権利の30%だから底地を全部共有者の一人のものとして、残りを他の2人に変更して差額を現金でやり取りしたとします。この立場でいえば精算金は300万円程度です。

それぞれ売却すると底地を処分した人は1000万円、所有地を処分した人は5000万円ずつになってしまうことがありえます。

 

 

本人たちはそれでよしとすることもあるかもしれませんが、周りが許さないということが起きているのだと思っています。

 

 

一言でまとめると、評価に大きな幅がある資産を共有のままにしておくと、時間経過とともに火種が大きくなって炎上するということでしょう。

 

 

仮に、相続発生時にその時点での市場価格を調査して、相続税評価とは別に公平感のある形で分割し、場合によっては一部は処分して現金に換えて分割であっても一つの土地に関する所有者・意思決定者は一人にしておくことが大切なのではないかと思っています。

 

万が一係争になれば、裁判調停だけでも数年を要し、その間の弁護士費用など膨大な出費と時間の浪費が起こります。

 

相続が発生することは当然防ぎようのないことですが、引き継ぐ世代のトラブルは未然に防止することが可能だし、解決に要する時間と費用を横目で見ていると、相続時あるいはその前に手を打っておくべきだと思わざるを得ません。

 

 

 

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