「失敗の本質」戸部良一/寺本義也/鎌田伸一/杉之尾孝生/村井友秀/野中郁次郎 著

中央公論社

有名な本である。今更ながら読んでみた。
副題の「日本軍の組織論的研究」とおり基本的には軍事作戦の分析であるが、究極の目的を有する「軍」とその行動の分析は当然、企業その他集団における組織の分析に通じる。
今回の読む契機は現在のCOVID19に対する行政組織の対応があまりにお粗末であることへの疑問というか不満だ。
SNS上でも「アタオカ」なる言い回しで、通常想像できる、判断や対応と異なる施策が打たれ続けていると、自分の見ならず、世の中一般に同様の認識があると想像できる中、なぜそれが継続しまた許容されているかということだ。

 読了して少し経ったが、あれだけ感染で大騒ぎになっていたアメリカは今やワクチンが余って、隙あらば旅行者だろうが不法移民だろうが接種し収束に向かっているとの報道があるが、片や日本では検査もワクチンも、医療体制もいつまでたっても整わず、おかしな先代が「アンダーコントロール」と虚言をまいて獲得したうえに、皆が2年延期で構えたものを在任中に拘り1年延期で押し切った挙句、なんと任期途中で投げ出したという信じがたい大イベント「オリンピック」は「やる」一点張り。そのために国内がどうなろうが、医療資源も官僚資源も差し出す覚悟を見せて、「オールジャパン」で商業主義の塊イベントを完遂するため、若い人まで治療も受けずに自宅で亡くなっている。

本書について、軍事的な側面は自分の理解を超えている部分も儘あり、その分析に関しての異論があるとかいう水準ではない。お説拝聴である。
第2章の総論的分析に関して、詳細な分析より印象に残るのは、日本軍がその内部で対人関係性の中で判断をしているという観点だった。
相手が先輩でその判断したことを表立って覆したり、反意をしめすのは相手に悪い、という判断や行動の指向は、間違いなくそこかしこに転がっている。

かつて海が大きな障壁だった時代に(今でもかなりの部分でそれはそのままだろうけれど)周囲との和合を何より優先すべしとした国民性・島国根性なのかもしれない。
みんなが白と言えば黒く見えても言わぬが花の世界。

鎖国して自国で完結して暮らすにはそれでいいかもしれないけれど、そんな時代ではない。
また、もしそうであったとしてもリーダーは自戒して、常に事実を見、客観視して方針を立てなければ百戦して百敗間違いない。

なぜ今だに弥生時代のような国民性が変らないのかというのは大きな話になるが、少なくとも対外的に、あるいは自然災害や今回のような疫病に対する反応は、べき論だけでも数多ある。

今憂うべきはこの宿痾ともいえる基本的な国民性を補完する手段や「決め方」をある意味形式として強く整えることができていないことと思う。

良くも悪くも誰しもが発言可能で、同じレベルで方針決定に参与できる制度として民主主義は結構だが、その理念を形骸化し骨抜きにするのは、わが国の最も得意とするところなのだ。

某緑の狸知事の座右の書であるらしい。
さもありなん、敵の弱みを把握するには最適である。誰が敵なのかそこが問題ではあるが。

東京新聞

読後の文章ではなくなってしまった。
早くこの閉塞状況からは脱したいものだ。

2021/05/15

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