アイキャッチは新潮社著者紹介ページ 遠藤誉 のものです。

遠藤氏の書籍はいくつか読んだけれど、あとがきに著者が記していること読むと、本書がもしかするとスタートでゴールなのかもしれないと感じる内容でありました。
すべての体験は個人的なものであり、共有されているもの事実の一部でしかない。
幼い時期の著者にとっての事実は著者にとっては事実だが、俯瞰してみてその事実が全体のどのピースなのかは初めてわかるものかもしれない。
現在の状況考えれば毛沢東は勝者であり蒋介石は敗者と言えるだろう。しかしこの勝利は最終的にはアメリカの都合ではないか。そのアメリカは日本と争う気になったのは中国での利権で遅れてきた帝国主義国家同士の縄張り争いがベースだと思うと、歴史は皮肉なのか、新興国として日米どちらもだめだったよね、残念と思うのであります。
本書に沿って考えれば蒋介石は純情で、毛沢東は狡猾。要は蒋介石は「バカ」であり毛沢東は「利口」だったのかな。著者は毛沢東に騙された、もちろん直接ではなくだが、原体験があって騙されたと気づいたのはかなり後になってのことなのかもしれん。
経歴をつまびらかに存じ上げないが、必ずしも一貫したものではないのかもなぁかとボンヤリ感じるのである。
それにしても毛沢東と共謀「させられた」日本も情けない。現在にも通じるインテリジェンスの薄っぺらさゆえだろう。島国なので致し方ない部分あるしそこがいいところでもあるので、やはり適度に鎖国できるように環境整えないといけないかもしれん。
そういえばICCに指名手配にもかかわらずモンゴルがプーチンをレッドカーペットでお出迎えしてた。
かつてスラブも支配した民族の国にのこのこ出かけていく豪胆さを持った人物に「ウラジミール♡」とか言っていたボンボンはどのような覚悟を持っていたのだろうか。
「自国民」を最も沢山死に追いやった指導者としては毛沢東を超える人物は今のところいないのは間違いないだろう。今更新する可能性のある候補はいるけど。