PR

たまにはお仕事の話@鶴見20230309

レインズマーケットデータ

春闘での満額回答のニュースが続いている。様々なサービスやモノの値上げも続いている。長く続いたデフレも終焉なのかと思わされるニュースでそれ自体は好ましいと思っている。便乗値上げとかいう声もあるだろうが適正な価格と利益がなければビジネスはどんなものでも成り立たない。ずいぶん長いこと日本は家計と政府の会計から企業会計にお金をつぎ込んで延命をしたので、これ以上甘やかさないほうがいいのだ。押さえつけてた費用をこの際、価格転嫁できないようなビジネスはもう支えてもらえないがけっぷちまで来ていたのに、COVID19で3年ほど点滴受けて生き延び来ただけなのかもしれない。

僕のお仕事のことで言えば、都内のマンション価格が70平米1億円で最近マスコミが騒いでいるけど、2年くらい前にはそんな状況になっていた気がする。いつも報道は2周遅れくらいだ。そのこロ感じていたのは、これはさすがにヘンだという感覚。いろいろな物件の購入者とあってるけれど主力の30代半ばの既婚者子供有の世帯年収1000万円くらい(それでもおそらく平均からするとかなり上位の世帯だろう)のカップルと商談していて、自己資金2割用意しても借り入れは5000万円、つまり物件価格で6000万円くらいという方が多かった。ライフプラン上のリスク考えると返済比率2割くらいで、定年までに返済終了したいという常識的な線ですな。

それ超えるというのは確かに返済はできるけれど、物価上昇ひいては賃金上昇がなければ返済しきれない、あるいは老後資金や教育資金が心配になるラインなのだと思う。
ちなみに金利6%の時代だとそれが借入3000万円上限くらいだった気がするので、借入金額の検討上限が上がったのはもっぱら金利の低下が要因なのは間違いない。
借入ができて物件価格がそこまで上昇しないうちはより都心・好立地という流れになるのは当然で、将来価値が維持しやすい物件に流れができた。そうすると多少高くても立地が良ければ売れるので新築物件はより高価格で好立地、あるいはタワーマンションなど付加価値大きい(と思わせる)物件へとシフトして、つられて周辺中古物件の値上があがり・・という上昇スパイラルが発生、そこに資材価格建設費の上昇でさらに新築が値上がり、そしてつられて中古が値上がり、転売したら利益出たといのが思えば2年くらい前かな。

とはいっても世の中世帯年収1500万円のパワーカップルばかりじゃないし、金利引き上げが昨年来よりアメリカでガシガシ進み、借り入れ多すぎるのはまずいよね~という雰囲気で熱が冷めた気がしたのが昨年夏すぎ。そこからマスコミが価格高騰まだまだ上昇みたいな煽り入れてたと思ったら、黒田さんが逆バズーカ(不発)はなったのが号砲となって急ブレーキ。それはそれでマスコミ煽りまくりで冷や水ぶっかけたのが年末から正月。

いつもなら司法書士がいき切らして走り回る3月に、「いやぁ決済ないんですよね~」とか言ってる状態が今であります。

個人的には購入した不動産はなるべく維持したほうがいいと思っているし、またそういう物件を選ぶべきと思っているが、売却する場合それなりに理由があるはずなのでこの状況は少し厳しい。
逆言えば購する側はチャンスの入り口なのかもしれない。

このまま賃上げ・物価上昇の方向に行くのであれば金利が上昇しようが、限られた資産である土地価格は上昇するに決まっているのだから(ゴールドと同じだよね)、借入は相対的に小さくなっていく資本主義の原理が復活するのだと思う。今のひどい低金利は家計から収奪が大きすぎるのでリバランスしたほうがいいに違いないと思っている。

成約件数の落ち込みが顕著で新規売り出し物件増加=値下がりするので、購入する人よく見て優良物件を適切な価格で購入、売却する人はあまり上を見すぎると痛い目にあう、そんな状況であります。
土地価格は上昇傾向で変わっていないので、償却資産であるマンションの価格をいかに適正に見るかは結構難しいと思うけど。

どちらにせよ頑張るしかないのは変わらないけれど。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました