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「宇宙と宇宙をつなぐ数学」          IUT理論の衝撃     加藤文元

数学の本である。
思い起こせば数学は40数年前、人生においてとても重要な転機を僕にもたらした。
理由は簡単である「理解できない」
1/3=0.333333… これが納得できなかったのであります。微積分が人生を変えたかもしれない。それは「有」「無」とはちがうだろっ!というものでそこで数学への道は断崖にぶつかってそのまま生きてきました。

大人になるにつれどうも、世界はどうもとてもあいまいにできていて、それは皮肉や比喩ではなく、量子のふるまいが、あいまいというかどちらでもあるみたいな話であるらしいということは、聞かされている(わかってはいない)

本書はそうした断崖を乗り越えた人々の中でも、いわば最高のチョモランマでも軽々登る世界の専門家がわからないと言ってるらしいIUT理論の入り口の案内書であります。
そもそもこの登攀ルートの入り口そのものが、砂漠の向こうのヒマラヤの奥地の秘境なので、たいてい人はそこにたどりつくことというか行く気にならないので、こんなすごいとこがあるのでご紹介しますが夢にも行こうとは思わないでねwという本でした。

きっかけはNHKスペシャルなのでありますが、どうもNHKの放送はガイドブックをさらにサマリーしたうえに意訳してるつもりで結果なんか違うんじゃね?という内容だったようだ。
概念的にしか扱えないものを映像化した勇気は認めるがハードルが高すぎだよ。
しかし、理論提唱者の望月教授のサイトでの動画見てもほとんど何もわからんので仕方がない。

不動産業界の人間が読んでもビジネス面での結びつきはほぼないです。
人は生きていくうえで感覚や能力を最適化して状況を把握し適応・対応するのだけれど、その実態を微分していくと理解できない断層があって、おそらくそれは正しいということを抑えておくことが必要なんだ。
リアルな世界で起きていることは、二元論的に処理していかざるを得ないが、どうやらそれは事実というよりは有限な存在でしかありえないヒトの処理の問題で本当はもっとギザギザぬるぬるなんだよねってこと。

なんか哲学の本でありました。
ちなみに教授のブログはこちら 普通の人のようであります。
あとがきに川上センセが入ってるのはご愛敬というかなんというかw

☆3

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