防災の日に

今日9月1日は防災の日。関東大震災の起きた日をもって、防災に関する意識啓蒙の日だ。
ここでいう災害は地震災害だけではなく、台風や高潮・津波など自然災害一般の事を指す。
不動産に係る仕事をしていると、重要事項説明で求められるだけでも、津波災害・土砂災害の指定区域か否かに加えて、今年からは水害に関しての説明も加えられ、年中災害情報に接することになる。
自分の居住地のみではなく取引する物件の場所ごとに、災害危険度や過去の災害の履歴調べるので、おのずと危険性の高い地域とさほどでもない地域は頭の中で整理蓄積されていく。

商業地と住宅地ではその用途が異なるので、主として住宅地に関して言えば、災害に強いと思われる土地で、利便性に優れる場所は比較すれば価格は高い。土地柄としては台地上の平坦な土地で、古い家に掘り抜きの井戸があるような住宅地は住宅を支持する程度の地盤がしっかりしており、また都市計画的に建蔽率制限なども厳しめで、地震・水害・並びに地震による火災などに強靭なところが多い。
地盤が強固な地域でも、傾斜地を宅地造成によって切土・盛土がなされ、擁壁によって区画されている場合は、傾斜によって生活利便性が若干低下したり、やはり人工物である以上平坦なところと比較すれば強度は下がるのだろうが、造成された分道路が広く設けられていたり、日照に配慮されていたりで平坦地と変わらない人気の場所もある。

もし、これから住まいを土地から(マンションもある意味土地建物の購入だ)考えるのなら、長い時間軸の中でリスクの少ないところを選んでおきたいのは当然だ。
 僕がよく見るインターネット上の参考データは
① 地理院地図


② 地質図NAVI

そもそも自分が探しているのではなく、顧客が探しているのでだから、優先するのは顧客の要望であって、ほとんどの場合、交通アクセスが土地の形質の安全性より上位の項目になる。
例えば都心、特に新宿・千代田・港・文京などは高低差が大きく、縄文海進のころは皆海だったところであるがゆえに河川がかなり多く、水災や震災時の表層の揺れなど災害に対して弱いところが多いのだが、鉄道や高速道路が河川や住宅のない低地で発達した結果、利便性の良いところほど災害に弱い様な事になっているのは、上記のサイトなどでチェックすると実感できる。

最近はやりの土地の比較的小さな3階建て一戸建ては、利便性の良い場所に住まいを求めた結果としての側面もあるが、供給サイドの理屈でいえば、利用方法の難しい土地を小さく区切り単価を上げることで流動化させている側面が大きい。
60坪1.2億円の土地が15坪4区画にした場合は1.8億になったりするのだ。(エンドユーザーさんは意外にこれは気にしないようだ)建築費さえ合理的にできれば最大の床面積を使って27坪くらいの住宅を建てても同程度のマンションと十分価格で対抗できるし、何より目先の維持費は駐車場など含めても圧倒的に安い。防災という観点で見れば、土地を細分化し建物を密集させるのはとてもリスクの高い問題であるにも関わらず規制は緩い。

日本全体では所有者不明の土地がどんどん増加していて所有権の放棄に等しい行為が横行しているにもかかかわらず、都市部の土地所有権はその権利尊重のあまり計画的で安全かつ合理的な国土形成の阻害要因となっている。
タワーマンションなどは土地の利用法と建築方法は現在の考え方では災害リスクはとても高い方に入るのだろうけれど、電力が止まり給水・ガスその他のインフラが止まったときには生活そのものが困難になる可能性は否定できない。狭小住宅の流行は地域そのものの危険性を増大させている一面もあり、それぞれ長所短所がある。

結局は自己責任にされてしまっているのが日本の国土計画の困った問題で、本来は所有権の制限まで踏み込んだ議論がなされるべきなのだろうけれど、民主国家の建前の中で身動き取れないというのが現実。
土地選びの際には、いろいろな側面から参考意見や知見を取り入れて防衛するしか今のところ手がないお寒い状況は、関東震災から100年近く経っても変わっていないようだ。

先の東日本震災のあとも後藤新平のような人物はついにに現れなかったしね。

2020/09/01

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